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現代の高気密・高断熱の住宅では、シックハウス対策は今では当然のことになっています。近年、建築基準法において明確にシックハウス対策が定められたからです。ホルムアルデヒドなどの体に害を及ぼす化学物質を発散する建材を用いないこと、ホルムアルデヒド以外の化学物質の量は体に害を及ぼさない基準以下の量のものを用いること、シックハウス対策のために24時間換気を行うことなど、近年、新築及び増築する建物には様々な義務が新たに加わりました。弊社では、シックハウス対策は良好な室内環境を実現するためのごく当たり前の義務だと考えています。
さらに、結露の問題は新潟においては特に重要な課題です。弊社では結露が発生しない作法を遵守することは当然のことと考えており(実際、結露が発生しない作法を熟知していない業者が多いですけど)、さらに結露診断で蓄積されてきたノウハウを生かして、結露が発生しない快適で清潔な室内環境を実現します。
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住宅の居室(居間・寝室・子供室・客間・食事室・キッチンなど)には、通風と換気効果を生み出すために、1つの部屋に2面開口をすることが大切です。2面開口には2タイプあって、平面的に部屋の2方向に窓を設けるタイプと、断面的に部屋の上下に窓を設けるタイプがあります。どちらのタイプも非常に効果がありますので、シックハウス・空気汚染に心配の方、クーラー病にお悩みの方、結露や細菌などによるアレルギー体質にお困りの方、などなど体に害のない健康住宅に住まわれたい方には、2面開口の手法は基本となる手法の1つです。
弊社では、快適で清潔で健康的な室内環境をお客様に提供したいので、この2面開口の手法はプラン作成の上でいつも基本の1つに置いています。
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部屋(居間・寝室・子供室など)の平面図
(部屋の2方向に窓を設ける) |
部屋(居間・寝室・子供室など)の断面図
(部屋の上下に窓を設ける) |
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高温多湿を克服する室内環境および快適で清潔で健康的な室内環境を実現するために、自然の力を活用した「町屋の手法」を採用します。「町屋の手法」とは、京都のうなぎの寝床と言われる町屋の中に中庭(坪庭)を設けることです。日本の先人たちが、都市型住宅において通風・採光をとるために生み出した手法で、日本人はさらにこの中庭(坪庭)に客間を隣接させてお客をもてなす風景・その家の格式や顔となる風景を作り出しました。中庭(坪庭)に、こけ・植栽・花・灯篭・小池などを設けて、四季折々の風景を家の中に作り出したのです。
現代においてこの中庭(坪庭)の通風効果のすばらしさを実証する研究結果が多々出てきました。中庭(坪庭)の底部にたまった湿気が採光によって温められて蒸発して、蒸発することで中庭(坪庭)内に上昇気流が生まれ、空気のゆらぎが発生して通風が生まれるというものです。現代住宅に日本の先人たちが築き上げてきた英知を取り入れることが、日本の伝統を継承するものだと弊社は考えています。 |
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中庭(坪庭)の通風と採光(夏期) |
中庭(坪庭)の風景 |
風の通り道になり、さらに日差しによる中庭の湿気の蒸発によって中庭内に上昇気流が生まれて、さらに家の中の通風効果をアップさせます。そして、中庭(坪庭)には採光効果もあり、家の中を明るくします。
中庭に植栽や花を飾ることで、四季折々の風景が生まれ、その家の顔になる空間になります。家の中の風景を豊かにしてくれます。中庭(坪庭)は家の中の通風を促します。 |
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夏期において通風による冷涼感を生み、さらに冬期では暖房をいかに効率よく使うか、これが新潟に住むためには重要な課題となります。そこで弊社では、リビングなどの1階大空間の上部を吹抜けにし、さらにリビングには床暖房を採用することを提案します。
夏期においては通風促進の場になり、冬期においては1階の床暖房の暖気が吹抜け部分を上昇していき、2階まで流れることで家全体の暖房費が抑制されるという考え方です。リビングに開放感を生むだけでなく、室内環境の向上にもつながります。 |
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冷暖房費の抑制を目的にして生まれたのが、室内に入る日差しの量を調節する考え方です。太陽の日差しが直接当たる建物の南面において、夏期は落葉樹やルーバー・すだれなどを用いて日射遮へいを行い、冬期は日射を積極的に室内に入れて温室にするという手法です。現在、新潟県内でも冬期の温室の手法は、集合住宅や公営住宅で多用されてきています。 |
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夏期の日射遮へい効果
(建物南面で落葉樹を使う) |
冬期の日射を促す効果
(建物南面で落葉樹を使う) |
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