機関紙「全国一般福井」 252号(2010年4月13日)


2010春闘、各支部で交渉実施

団結して要求実現に向けガンバロウ!

 2010春闘の交渉が各職場で行なわれています。現在まで回答が出た支部は6支部で単純平均で4,295円、その内妥結したのは1支部で3,758円となっています。現在までの回答・妥結は昨年対比でプラス392円です。

 連合全体では、3/31現在の集計で、回答・妥結の加重平均で5,186円の賃上げとなっています。連合の中の300人以下の中小組合の集計結果では、3,942円となっています。今年の春闘では、大手組合においても業績回復が遅れていることから定昇維持で妥結する組合が多くありましたが、定期昇給制度がない中小組合では厳しい交渉を強いられています。しかし、なんとか昨年を上回る回答を引き出すために、交渉を粘り強くおこなっていきましょう。また、いまだに回答が出ていない職場では、早期に回答を引き出すために組合の団結を基礎にして経営者に対する圧力を強めていきましょう。

  <3月31日集計>

 

妥結回答数

 

回答・妥結

09実績

昨年対比

連合全体

1,196

加重平均

5,186

5,363

177

連合中小

608

単純平均

3,972

3,949

23

全国一般

20

単純平均

4,590

5,224

634

福井労組

6

単純平均

4,295

3,903

392

 今年の交渉でも、経営側は、不況やデフレの影響による収益の悪化を理由に賃上げを抑制しようとしています。しかし、定期昇給分や賃金カーブの維持分の賃上げを行なったとしても退職者がいれば経営側にとっては総額人件費が増えるわけではありません。逆に組合員にとっては、定期昇給分が確保できなければ、生活水準が悪化していくことになります。現にここ何年も賃上げ幅を低く抑えられてきたことにより、組合員の平均賃金が低下し続けています。このことは、先輩組合員と同じ生活水準を維持できなくなっているということです。組合員の生活水準を維持するためには賃上げが不可欠です。交渉では、組合員の生活実態を強く訴え、要求実現に向けて頑張りましょう。


4/2医療福祉支部交流会を開催

 42日、福井労組の第7回医療福祉支部交流会を開催しました。交流会には、みどりヶ丘病院支部、松原病院支部、朝倉苑支部、心臓血圧センター支部、大野福祉会労組の5支部から支部役員が参加し、活発な議論を行ないました。

○賃上げ獲得に向け粘り強く交渉することを確認

 まず最初、西端執行委員が開会の挨拶を行ない、続いて書記局から春闘の全体状況と医療福祉職場を取り巻く情勢について報告しました。その上で、各職場から春闘交渉の状況を報告してもらいました。すでに回答のあった心臓血圧センター支部や松原病院支部では、今年4月から診療報酬がアップするにもかかわらず、経営側が電子カルテの導入などに伴う経費の増加を理由に低額の回答しか出さない状況が報告されました。またみどりヶ丘病院支部では、すでに交渉を行なっていますが、人件費率が高いことを理由に有額回答を出していません。それぞれの支部はこの回答に納得せず、職場集会などを開催し、回答のアップを求めて交渉を継続しています。朝倉苑支部では、経営側は介護報酬のアップや国の介護職への交付金が出ているにもかかわらず、賃上げの有額回答を行なっていません。今後の交渉で例年以上の賃上げを求めていくことにしています。

○時間外労働の削減、休日の増加などをめぐっても議論

 労働条件をめぐっても、松原病院支部から1ヶ月間の時間外労働の調査を行なった結果が報告され、多くの部署で長時間の残業を強いられている実態が明らかにされました。この結果をもとに人員増加を具体的に要求していますが、経営側はなかなか応じようとしていません。またみどりヶ丘病院支部や朝倉苑支部では、手当の増額や所定休日の増加などを要求しています。こうした中で大野福祉会労組からは、昨年からリフレッシュのための年間5日間の連続特別休暇が付与されたことが報告されました。時間外勤務や有給休暇の取得などの問題をめぐって、各支部の状況を報告し、今後の交渉に活かしていく事を確認しました。

 最後に、各職場において経営者からの組合つぶしの攻撃が強まっていることが報告され、組合員の結束を強化し、不当労働行為に反撃していくべきことを明確にしました。

3/16共済担当者会議を開催

 316日、共済担当者会議を開催しました。松永委員長の挨拶の後、全労済の全国一般担当の山岸さんより、セット共済の更新に関する説明と火災共済などに関して説明を受けました。自然災害共済に大型タイプが新設され、補償がより充実したことなどが説明されました。また火災共済・自然災害共済において落雷などの災害の際の保障についても具体的な説明を受けました。

最後に、各支部での共済説明会の開催日程を調整しました。この共済担当者会議以降、松原病院支部やみどりヶ丘病院支部、センイ倉庫支部、福井県米穀支部などで共済説明会を開催しています。まだ説明会を開催していない支部では、昼休みや職場集会の前など都合の良い時にぜひ説明会の開催をお願いします。





危険なもんじゅの運転再開に反対しよう!

 政府・原子力機構は、14年間運転が停止している高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開に踏み切ろうとしています。国の原子力保安院や原子力安全委員会が「運転再開しても問題ない」という評価を決定しました。敦賀市の河瀬市長は、運転再開に同意する意向を示していますし、福井県の西川知事も、経済産業大臣・文部科学大臣との会談の結果を踏まえて同意を発表すると思われます。原子力機構は、福井県と敦賀市が運転再開に合意すれば、早い時期に運転再開を行なうと表明しています。

しかし、敦賀半島の真下にはいくつもの活断層が走っていることが発覚し、「もんじゅ」の耐震構造への不安は解消されていません。運転を再開すれば、大地震による被害や大事故によって放射能汚染が広がる恐れがあります。高速増殖炉は、環境保護に役立つどころか逆に一歩間違えば深刻な環境破壊をもたらします。今こそ「もんじゅ」の運転再開に反対する声を大きく上げていくことが必要です。418日には反原発県民会議などの主催で、「もんじゅの運転再開に反対する全国集会」が開催されます。

 また政府は、普通の原発でウランとプルトニウムの混合燃料(MOX燃料)を使うプルサーマル運転を推進しています。すでに九州の玄海原発や四国の伊方原発でこの危険なプルサーマルが強行されました。これに続いて関西電力も高浜原発3、4号炉でプルサーマル運転を行なうために、フランスで製造されたMOX燃料の搬入を5月末にも行なおうとしています。私たちは、危険なプルサーマル運転にも反対していく必要があります。


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