機関紙「全国一般福井」 226号(2007年10月12日)
地本第49回定期大会を開催(10/7)
新書記長に岡本和幸さん(自動車学園支部)を選出
10月7日、県職員会館において福井地本第49回定期大会を開催しました。岡本副委員長の開会の挨拶に続いて、松永委員長が挨拶に立ち、09年の自治労福井県本部との組織統合に向けて取り組んでいく決意を明らかにしました。評議会の高原副議長からは、労働法制の改悪の動きに反対していくべきことが呼びかけられました。
来賓挨拶に続いて、午前中は、2007年度一般経過報告、2007年度会計決算報告、会計監査報告を提案しました。昼休み時間中に石川中央自校分会の解雇撤回闘争のDVDを上映すると共に、中央自校分会の代表より闘争支援の物販のお礼と争議の報告を受けました。経過報告に対する質疑討論では、自動車学園支部から石川中央自校の仲間へのエールと春闘において定期昇給を含めて8,900円を超える賃上げを実現したことが報告されました。また、みどりヶ丘病院支部からは、9/1に開催した医療福祉支部交流会の報告があり、同業種の支部間での交流が重要だという感想が述べられました。
続いて2008年度運動方針(案)、2008年度予算(案)、秋季・年末
闘争方針(案)を提案し、これに関する質疑では、永大敦賀支部より地域学習会を今後より参加しやすいようにしてほしいとの要望が出されました。採択では、いずれも満場一致で議案が可決されました。
役員補充選挙では、岡本新書記長をはじめとする新役員が選出されました。特別決議として、県段階での自治労との組織統合の成功にむけた決議を採択し、続いて大会宣言を採択しました。最後に平柳副委員長が閉会の挨拶を行い、定期大会を終了しました。
全港湾、私鉄の仲間と共に合同企画を実現
9月30日、福井駅東口のAOSSAにおいて「輝け9条!市民がつくる福井平和フェスタ2007」が開催されました。この集会は、平和センターなどが中心になって呼びかけて、「9条を守れ」を一致点にして他の団体と共に実行委員会を結成して取り組んだものです。
全体企画では、特別講演として精神科医の香山リカさんが「憲法と“こころ”の関係を考える」と題して講演を行いました。参加者は、700人を越えました。
全国一般は、この平和フェスタの中で、全港湾や私鉄総連の仲間と共に、長崎の被曝者・川野浩一さんを講師に招いて「被爆体験に学ぶ原爆の悲劇」と題する講演会を開催しました。2回講演を行い、参加者は70名でした。(組合合同企画の詳細は次号で報告します)
1.はじめに
小泉首相の構造改革路線とそれを引き継ぐ安倍政権による暴走政治により、国民の生活は大きく破壊され続けています。労働者派遣法の改悪により、人件費削減のために正規雇用労働者を削減し、非正規労働者を増やすという流れはますます拡大しています。それによって「ワーキングプア」と呼ばれる年収200万円未満で生活を余儀なくされている労働者が増加しています。また福田新政権は、組合つぶしを狙った労働契約法、さらには残業代を不払いにする労働時間規制の適用除外制度の導入など労働者の権利を奪う労働法制の改悪を進めています。
2007年の秋季年末闘争においては、労働者の生活と権利を守る闘いこそが重要となっています。
2.秋季年末闘争をめぐる情勢
(定期大会第1号議案参照)
3.秋季年末闘争の課題
(1)年末一時金闘争
一時金は生活給であるとともに賃金の後払いです。生活維持のための年収として大きな割合を占め、ローン返済や月々の家計の赤字補填に欠かせない重要なものです。したがって、月々の賃金を補填して生活向上をはかるために一時金の増額を要求することを基本にして、これに大手企業との格差是正分を含めて要求することとします。
業績に連動した一時金の決定方式を導入する動きが急速に広がっていますが、これに対し全国一般評議会は、「業績による決定は交渉権の低下につながり、ますます大手との格差拡大につながる」という理由で反対しています。福井地本も、この方針を堅持し業績連動型一時金決定方式に反対して、一時金闘争を組織していくこととします。また、一時金に成果主義制度を導入する動きも、労働者間の競争を煽りたて組合の団結を弱めるものであり、その導入に反対していくこととします。
(2)雇用と権利を守る闘い
業績悪化によるリストラ攻撃や賃金カット、組合人事への介入などの不当労働行為に対しては、職場討論を基礎にして組合員参加による闘争を組織していくこととします。地本と各支部との連携を強化し、地本全体として運動に取り組んでいくこととします。
(3)労働法制改悪反対の取り組み
全国一般評議会は、労働法制の全面改悪(労働ビックバン)に対して労働組合つぶしを狙ったものとして断固反対していくことを打ち出しています。秋の臨時国会において労働契約法案の審議が再開されます。福井地本としてもこの労働契約法案の制定に反対する取り組みを重点的に取り組んでいくこととします。
(4)憲法改悪・戦争のできる国づくりに反対する取り組み
11月に期限の切れるテロ特措法によるインド洋での米軍への給油活動を継続するために、福田政権は、新法の制定を進めようとしています。こうした動きは、アメリカに従って海外での自衛隊活動を拡大していくためのものであり、決して認めるわけにはいきません。憲法解釈を変え集団的自衛権の行使を認めるなどの憲法9条を否定する改憲の動きに対しても、平和センターなどと連携して反対の運動に全力で取り組んでいくこととします。
(5)組織強化・拡大の取り組み
経営側からのさまざまな攻撃が強まる中で、組合員の意識を高め、組合組織を強化することが急務の課題となっています。そのために今年5月におこなった地域学習会を継続して行うこととします。
組織拡大を実現するために、労働相談活動に力を入れると共に、各支部と連携して各職場の非正規労働者の組織化にも取り組んでいくこととします。
(6)2008春闘の準備
2008年春闘に向けて、全国一般として毎年取り組んでいる労働条件・生活実態アンケートを行ないます。この調査は、組合員の生活実態により即した春闘要求を練り上げるために重要な取り組みです。全支部で協力していただけるよう積極的に働きかけていきます。
4.年末一時金3ヶ月の確保
(1)要求の基準
生活向上を基本にして、大企業との規模間格差の是正分を含めて、以下のような統一要求基準で一時金闘争に取り組むこととします。
要求基準 年末一時金要求 3ヶ月以上(基準内賃金を基本とする)
(2)闘いの戦術と日程
短期集中の闘いであり、スト権の確立を含め早めの体制作りを進めていきます。また、早期決着を基本に組合員が積極的に闘争に参加できる取組みを進めることとします。
★統一要求日 11月1日(木)
★回答指定日 11月9日(金)
★闘いの山場 11月下旬
★支給日 12月10日(月)