機関紙「全国一般福井」 222号(2007年5月24日)
夏季一時金闘争に向けガンバロウ!
――要求基準3ヶ月以上 統一要求日6月1日
夏季一時金闘争方針骨子 (第5回執行委員会で以下の方針を確認しました)
(1)夏季一時金3ヶ月以上の獲得
ここ数年、大手企業では、賃上げ幅を抑えて、業績が好調な分を一時金に反映させる動きが広まっており、大手組合では満額回答が示されてきました。しかし、大手企業の業績回復は、正社員のリストラや下請単価の切り下げなどによってもたらされたものであり、中小企業はあいかわらず厳しい状況におかれています。こうしたなかで、中小企業では業績の悪化を理由にして、賃上げを抑えるだけでなく、一時金も削減する傾向が続いており、規模間の格差が拡大しています。
全国一般が行なった生活実態アンケートの集計結果を見ても、多くの組合員が「一年前に比べて生活が苦しくなった」(49%)と応えており、毎月の賃金で足りない分を補填するために貯金を取り崩してなんとか生活のやりくりをしているという状況にあります。
一時金は、「月々の賃金の後払い」であり、生活維持のための年収として大きな役割を占め、ローン返済や月々の家計の赤字補填に欠かせない重要な収入となっています。したがって、夏季一時金3ヶ月以上(年間5ヶ月以上)要求の獲得を目指して闘いに取り組んでいくこととします。
(2)夏季一時金の要求基準と闘争戦術日程は次の通りとします。
○夏季一時金要求 3ヶ月以上(年間5ヶ月以上)
○統一要求日 6月1日(金)
○統一回答指定日 6月8日(金)
○支給日 7月上旬
○闘いのヤマ場 6月中旬
(3)競争と分断をはかる業績連動方式・成果主義賃金制度の導入に反対しよう
大手企業において業績連動方式や成果主義賃金制度の導入が進んでいる中で、中小企業においても、こうした動きが広がっています。しかし、業績回復が遅れている中小企業の場合には、一時金の業績連動方式は、一時金を切り下げるために活用されているのが実態です。また、人事考課に基づく成果主義賃金制度の導入は、総額人件費を抑制すると同時に、労働者間の競争と分断をはかることを目的にしたものです。そうした観点から、全国一般では業績連動方式や成果主義賃金制度の導入に反対し、組合員全体の賃上げ・一時金獲得を目指して取り組んでいくこととします。
現在、政府が、残業代を不払いにする制度(日本版エグゼンプション制度)の導入や就業規則の変更によって労働条件の不利益変更を認める労働契約法案の制定を進めています。こうした労働法制の改悪に反対する取り組みの一環として、福井地本としては初めて地域学習会を開催しました。5月18日(嶺南地域)、21日(奥越地域)、22日(鯖丹・南越地域)、24日(福井地域)と連続的に学習会を開催し、職場の状況報告を含めて活発な討論を行いました。(詳しくは6月発行予定のソリダリティ14号で報告します)
5月18日、嶺南地域学習会(永大敦賀支部) |
―――小松基地ゲート前で抗議(5/20)
5月20日、平和フォーラム北信越ブロック協議会の主催で、「来るな米軍!小松基地抗議集会」が開催されました。在日米軍基地の再編に伴って、沖縄嘉手納基地に所属する米軍戦闘機の訓練を全国6ヶ所の自衛隊基地に移転することが決まり、小松基地では、5月17日から米軍と自衛隊の日米共同訓練が開始されました。この日の集会は、米軍戦闘機の訓練移転に抗議するために開催されたものです。
小松市役所前で開催された抗議集会では、北信越ブロックの仲間だけではなく、沖縄、九州、北海道の仲間からも訓練強行に抗議する発言がありました。集会後、小松駅前までデモ行進を行い、続いて、小松基地ゲート前に移動して、訓練のために待機している自衛隊と米軍に対して直接、戦闘機訓練の中止を要求する抗議行動を行ないました。福井県平和センターからは、約40名が参加しました。
5/3憲法記念日集会――島本慈子氏が講演
5月3日、平和センター主催の憲法記念日集会が開催されました。主催者あいさつに続いてノンフィクションライターの島本慈子氏が「いま語りなおす『戦争で死ぬ、ということ』」と題して講演しました。島本氏は、2001年9・11以降、平和主義をあざ笑うような風潮が蔓延すると同時に、労働の規制緩和によって「もの言えぬ社会」が作り出されていることを指摘しました。そして、「労働が壊れるとき、民主主義は『根腐れ』を始める。雇用破壊の時代は戦争を止める力を失い、やがて、戦争状態への依存を始める」と警鐘を鳴らしました。